むち打ちも初期対応が大切です。
- むち打ちで首や肩が痛むんだけど、どうすればいい?
- 首よりもむしろ肩や背中が痛いんだけど。
- 診察を受けるタイミングはあるのでしょうか?
- 治療法について知りたいのですが?
むち打ちの診察では「痛みがあったんだけれど忙しくて受診が遅れた」という患者様が少なくありません。早期に受診なさるのが一番ですが、初期対応を知っておくと、いざという時に役立ちますので、ここでは、むち打ちの初期対応とその後の治療について考えていきましょう。
頸椎捻挫の初期対応
衝突事故などでむち打ち状態になった場合でも、痛みがすぐに発生するとは限りません。『むち打ちで痛みが生じるメカニズム』で検討したように、損傷から炎症が起きるまでにはタイムラグが生じることも少なくありません。
首は身体の奥に関節があるため、炎症の兆候である発赤や腫脹が分かりづらいのですが、損傷部位を守るため、固くなって動かなくなることがよくあります。それを無理に動かすと、かえって損傷がひどくなりますので、初期には患部をできるだけ固定して安静にし、立った時も、まっすぐ前を向き、首が体幹に対してねじれないような姿勢を保つことが大切です。
交通事故に遭われた際は、事故直後だけの痛みではなく、数日間は身体の状態に留意し、痛みや違和感を感じられたら医療機関で診察を受けられると良いでしょう。また、痛みを感じていらっしゃったにもかかわらず、仕事などで初診が遅れる患者様が少なくありません。
身体が出すサインはとても大切ですので、できるだけ早めに医療機関(もとより整骨院や接骨院は医療機関ではありません)で診察を受けられると良いでしょう。
むち打ちの患部はどこ?
むち打ちで主に損傷を受ける部位は、頸椎の椎間関節です(当然ながら、事故の状況によって受傷部位は異なります)。頸椎の椎間関節は奥にあるため、皮膚を切った時のように敏感に痛みを感じることができません。ですので、身体はサインを送るため、首だけでなく痛みの場所を広げて伝えようとします。このため、むち打ちでは首だけでなく肩や背中、腕も痛むという症状がよく見られます。また、頭痛を訴えられる患者様も少なくありません。その他では、吐き気、目まいなどの症状も見られます。
むち打ちの治療
むちうちの治療としては、痛みを和らげるために行う頸椎や肩への神経ブロック注射、リハビリと内服薬の投薬となります。
むち打ちにおけるリハビリ
むち打ちで痛みが取れない場合、長期的に考えると関節が安定化して最終的には痛みが取れるようにはなりますが、それがいつになるかは個人差があるのが実情です。
ですので、身体にとっては、長期戦に備えるべく、できるだけ痛みのない良い状態を維持していくことが大切になります。
継続的なリハビリは患部の痛みを和らげてくれますので、身体の調節機能がしっかりと働くよう、こまめにリハビリなさると良いでしょう。